はじめてのセルフ断食について 後編

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*その昔、別ブログに書いていた記事をリライトして掲載します。

今回は、2011年3月の記事です。

前回の続きの記事です

参照記事 ▷▷▷はじめてのセルフ断食について 前編

断食参籠修行とは

3日間のセルフ断食を終えました。

本来であれば、4日間は行うつもりでした。

なんですが、体調・心身・空腹の変化からくるものなのか、夜10時か11時に寝ても夜中の2時には目が覚めてしまい、その後毎回寝付けなくなるという事態に陥ってしまったので、これではどうにも一日をうまく過ごせないので、1日早く切り上げて終了しました。

画像引用:大本山 成田山より

本当はセルフ断食ではなく、旅から帰国してからこの千葉の成田山の断食参籠修行に参加する予定でした。

しかし、震災の影響から開催不可になったそうで、であれば「なるべくお寺で行われる形式に従って自宅でやってみよう」 と決意して、このセルフ断食に切り替えました。

 

成田山の断食参籠修行とは、最短2泊3日〜最長6泊7日まで行われます(2011年当時は)。

その間、水以外の一切の固形物を取らない伝統的な断食方法です。

はじめてで自信の無い人は、週末を利用して2泊3日くらいでやっているようですが、自分は断食について既にある程度調べて多少の経験もあったので、最長期間を選択していました。

幾通りもある断食修行

「断食」という言葉からみなさんがどんなものを想像するのか分かりませんが、断食の中にも色々な種類があります。

一般的には人里離れた施設で合宿形式で行われるものが多く、費用も数万円から20万円~とピンキリです。

食事も絶食ではなく、徐々に分量を減らしていくものや、少量ですが1日に3食食事を摂って各種運動を取り入れている施設などもあります。

以前、1泊だけ参加した断食合宿があります。

そこは小田原に施設があるヨーガ断食施設と呼ばれるところで、ここでは1日に1回のみ、玄米で作った小さなおにぎりとスープを摂り、ヨガもしくは中国から伝わる経絡体操を取り入れている断食施設でした。

成田山の伝統的な断食方法とは

今回、数ある施設・方法のある断食合宿の中で、自分は伝統的かつストイックな断食合宿を求めていたので、成田山のお寺での断食を選びました(費用が一番かからないという理由もあります)。

このお寺の断食は、断食参籠修行と呼ばれており、古くは祐天上人や二宮尊徳翁(二宮金次郎)、倉田百三氏、市川團十郎など、多数の知名人が参加し、お不動さまの加持力を頂き、それぞれの願いを叶えていたそうです。

画像引用:大本山 成田山より

修行の目的としては、お不動さまのご加護のもと不動の信念と心身の鍛錬を体得することにあるとのこと。

まずは各個人、合宿に入る数日前から個々で食事量を徐々に減らした上で来てもらい、自然と胃に負担がかからないようにしてから行われます。

合宿施設に入る前に、お寺の近くにある診療所で健康診断を行い(3150円)、断食を行っても問題ない身体かどうかも調べます。

その後、お寺に入所し断食合宿生活が始まるわけですが、合宿中は水以外のもの一切は摂取できません。さらに、いくつもの決まりがあります。

 

  • 入浴は固く禁じます。
  • 水分を十分にとって下さい。
  • 禁酒、禁煙を守って下さい。
  • 室内及び身辺の整理をし、境内はもとより室内でも見苦しい姿で歩かないで下さい。
  • 他の断食者のために、迷惑になる行為は慎んで下さい。
  • 上記のことが守られないときには、退堂していただくことがあります。
  • 日中は、室内での読書、数息観、写経等をお勧めします。あわせて気分転換のためにも境内の散策をお勧めします。また境内には仏教図書館、書道美術館、霊光館等がございますので入館希望者は、係の者までお申し出下さい。ただし境内からは出ないで下さい。

 

なかなか厳しい制約ばかりです。

上記の規則を見て、「これは自分には出来そうもない」と思われた方は、ここに載っている断食合宿であれば、お寺の断食ほどストイックではないので、ある程度ハードルも低いものもあります。

このお寺の断食参籠を最長の6泊7日を終えた人は、修了証を授与され、ご本尊様の御仏飯による重湯をいただけるそうです(2011年の時点では)。

実は回復期が最も重要

断食参籠終了後は急激に体を動かさず、体力の回復を待ってから平常の生活に戻るよう心がけないといけません。

特に食生活においては、断食日数と同じほどの時間を掛けて元に戻すこと と言われています。

これを守らずに、断食直後に暴飲暴食をしてしまうと、時には命にかかわる疾患を負ってしまうこともあります。

一般の人の中には「断食なんてこんな物好きで馬鹿げたことをして、一体どんな効果があるって言うんだ?物を食べずにいたら、体が弱って、何も出来なくなってしまうだろう」と思われる方もいるかと思います。

まず、断食の一番の効果としては、一定期間、食事を意図的に絶つことで体内の活性化を図ることができます。

食事を摂らないと、人間の体ではエネルギーを取得する方法を身体自身が探るようになってくると言われており、1日や2日の断食ではないことですが、3日以上の断食になると脂肪酸などを分解してケトンというエネルギー源を生成するようになります。

さらに、脂肪やたんぱく質などの栄養素からもエネルギー源が分解されてきます。このように、断食している期間に体内ではエネルギー源を探し、様々なことがされていきます。

一番の体内の大きな変化としては、臓器をリセットする効果や不必要な毒素を排出する(デトックス)効果があるそうです。

女性の場合だと、断食を行うと(長さによりますが)肌つやが若返り、とてもみずみずしくなります。

肌は内臓の鏡といわれるほど、肌の状態でその健康状態が分かり、肌が目に見えてよくなるということは、内臓が掃除されて良くなったということを意味するそうです。

ライトな断食方法もあります

とは言っても、そんなに長く取れる時間が私にはないし…と思われる方には半断食や週末断食という断食もあり、これでもある一定の効果は得られます。

セルフ断食として丸3日間、水だけの断食を終えた私の感想としては、はじまってしまえば意外とそれほどキツくないというものでした。

いつも摂っている食物というガソリンを入れていない分、身体のリズムが変わり、今までと生活のリズムも変わりましたが、想像していた「耐えられないほどの苦痛」はありませんでした。

過ごし方としては、お寺で行う断食合宿の場合、パソコンや携帯・機械類を一切の持ち込んでは行けない決まりがあり、自分の場合は自宅で行ったので、それらを隠してやることも出来たのですが、自分だけのオリジナルルールを作り、それを守る代わりにあえて上記のものを使用しました。

自分に課したオリジナルルールとは

そのオリジナルルールとは、家族の食事の支度をすべて自分が準備する というものです。

買い物から料理や片付けまで、一切の食べ物の口に出来ない人間がそれらを支度するという、恐ろしいほどの欲求と戦うことを引き換えに、電話やPCを使うというルールを自分で設けました。

この決まり以外は、起床・就寝時間や入浴も禁じ、お寺で行われるものとなるべく同じようにして過ごしました。

このルール、やってみて気がつきましたが、なかなか酷でした。

何しろ、自分が目の前で作っている料理を一切口にできないのですから…いくら香ばしい匂いや手触りを感じても、一切食べることができないと気持ちも参ってきてしまいます。

各種断食道場が人里離れた静かなところにあるのは、食に対する視覚的から遠ざかったところという意味もあるのだな と実感しました。

今朝、断食明けに初めて自分の為の食事・重湯を作り、ほんの少しだけの塩を加え、口に含み、ゆっくり味わって食べましたが、前日の準備断食から数えて約80時間ぶりの食物の味は、慈悲の味がしました

これがお寺でのものだったら、なおのこと、素晴らしい食事体験になったと思います。

仏教信者のような欲を抑えた心境

前回、被災地への食物の配給を救う自分なりの震災支援方法のひとつがこの断食と書きましたが、たくさんのものを得られました。

去年から、仏教論者やとりわけ日本古来の大乗仏教の考えに傾倒しているのですが、少なくとも、この断食中の丸3日間の間は、殺生戒(せっしょうかい)を犯すことなく過ごせました。

これは、自分の人生の中で初めての3日間です。

殺生戒とは、生き物を殺すことなかれ という仏教特有の戒律のこと。

家での生活の中で、誤って小さな生物などを踏んでしまった可能性がないとはいえませんが、意図的に命ある生き物を殺していません。

さらに、人間の三大欲求「食欲」「睡眠欲」「性欲」のうち、睡眠欲以外を完全に断った生活を送ったことにより、いままで持っていた「煩悩」という概念に対して、振り切る制御メーターを強くする感覚を得られました。

ムスリムの人たちのラマダン(断食月)でも、このような効果を得られるのでしょうか。異教徒とはいえ、興味深いところです。

これからは、ある程度の欲求というものに対しても「我慢」をするまでもなく、自然と「それらを欲していない自我が備わっている」という自覚と共に生きていけたらと思っています。

それが人間的・本来的、自然的なものかどうかは分かりませんが、いまはこの考えを大事にするつもりです。

機会を得られた時には、お寺での断食参籠に参加したいと思っていますが、今回のセルフファスティング(自己断食)を通じて、数多くのものを学びました。

とりわけ、人間の身体には毎日必ずしも食物が必要不可欠!という幻想とは、離れることができました。

最も自分に合う断食方法を

さまざまな断食方法がある中で、自分に合ったやり方を見つけることが大事です。

自分のように連日続けて行う断食の場合は、専門の施設で指導の元に行うことをお勧めします。

効力がある分、やり方を間違えると身体への負担・損傷も起こしかねないからです。

今回のようなセルフ断食はあまりオススメしません。瞑想で培ってきた精神力や忍耐力がないと、自分の欲求に打ち勝つことがとても難しいからです。

 

*参考にした断食ページ

断食の効果

断食後に体験の意味を考察してみた(完結篇)

 

*********************

 

早いもので3.11から7年という月日が経ちました。

立川談志師匠がなくなったのも同年11月だったので、震災と合わせていつも思い出しています。

みんながみんなが断食しても、それが有効な支援にはなるとは限りませんが、要するにこの断食レポを通じて伝えたかったのものは「足るを知る」ということです。

いまの飽食の時代、賞味期限がきたら廃棄されてしまう加工食品に大きな疑問を感じています。大量生産・大量消費の時代はもう過渡期を超えました。

この体験を通じてさまざまな気づきを得られたので、やってみてとても良かったと感じています(幸いにもおかしな疾患にもならなかったので)。

またいつかトライしてみたくなる日がきっとくることでしょう。

落語ナビゲーターとして活動しています

 
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